ドローンを飛行させるために、多くの飛行させる状況において、国家ライセンスは必須ではありません。たとえあなたがプロのカメラマンとして、ドローンでの空撮の仕事も引き受けるにしても、あるいは、農薬散布をドローンで専門に行う会社を経営するにしても、国家ライセンスは必須ではないのです。
ドローンの操縦自体は、以前と比べも随分と簡単になっており、写真撮影や映像撮影も自動化されプロのカメラマンでなくても高品質な写真や映像が撮れる高性能でコスパの優れたドローンも存在する環境にあります。
「国家ライセンスは、多くの人にとって必要ない」とはいっても、ドローンを飛行させるにはドローンの操縦以外にも知っておくべきことが多くあります。それらの全ては、国土交通省のホームページ等に掲載されていますが、情報量が多すぎて、結局、何をどのように始めて、どういう順番でどう進めていけばいいのか戸惑っている人も少なくありません。
ドローンに関する法規制が一見、複雑であり、よくわからない、一歩を踏み出せないと思っている人は意外に多い。そんな中、行動力が周囲の人より少しある人なら、「とりあえず一歩を踏み出そう!」と思って、とりあえず行動に出る人もいるかもしれません。
しかしながら、その「初めの行動」は、とりあえずよさそうなドローンを買ってしまうことではありません。さらに、どんなものかとりあえず飛ばしてみてから考えよう!ということでもありません。「初めの行動」は、ドローンの法規制の全体をたとえ浅くてもいいから広く理解することです。そしてドローンを自分が利用する目的を漠然とでも決めることです。ドローンを買う前に。
この書籍は、ドローンの購入から航空法で規制された飛行空域や飛行の方法でドローンを飛行させるところまで、浅くても広く理解することに重点を置いた本です。
ドローンを買う前に、この本を一読することで、ドローン飛行に関する全体像をつかむことができるはずです。ドローン国家ライセンス「2等無人航空機操縦士」を取得したとしても、許可申請の免除を受けるには、「第二種型式認証」を受けたドローンに限られますが、現在、「第二種型式認証」を受けたドローンは存在していません。それに気づかぬまま、国家ライセンスを目指していたり、スクールの申込をしてしまっている人がいることがないように願ってまとめられた本です。
「事前に知る」ことは重要です。自分で冷静に考えるきっかけにしていただければ幸いです。制度は複雑に難しくなっていますが、ドローンの操縦や撮影等の性能はどんどん上がりどんどん自動化されており、空撮動画さえも、自動撮影機能のあるドローンも存在するくらいです。多くの人が国家ライセンスはなくてもドローンを飛行させ、仕事をしているという事実を知っておくことは有益です。