ドローンの世界:航空機から小型無人機までの分類と法律
ドローンは、近年の趣味として多くの人々に親しまれています。しかし、ドローンの種類や法律に関する知識はあいまいなままの方も多いでしょう。今回は、航空機から小型無人機までの分類とそれに関連する法律について解説していきます。
航空機とは何か?
航空機は「原則」として「人が乗って空中を飛行する目的で使うことができるもの」で、旅客・貨物輸送を目的とする飛行機など(重さが数百kg~数百t)を指します。ただし、無人機(人が乗っていない場合)であっても有人機に近い構造、性能・能力を有している場合、航空法上では、「航空機」として扱われます。例えば、無人の大型飛行船は、「操縦者が乗り組まないで飛行できる装置を有する航空機」とされており、「航空機」として分類されます。
無人航空機とは何か?
無人航空機は、100g以上のドローン、農薬散布用ヘリコプター、ラジコン機などを指します。無人航空機はさらに、100g以上25kg未満のものが小型、25kg以上150kg程度のものが中型に分類されます。「航空法」、「小型無人機等飛行禁止法(ドローン規制法)」の両方に適用されます。
元々「ドローン」は無人航空機全般を指しており、例えば2020年秋に遠隔操縦無人機(RPA)システムの大手メーカー、GA-ASI社(アメリカ)がアジア航測株式会社と協業し、青森県八戸市で海上保安庁向けの飛行実証を開始したGA-ASI製の遠隔操縦無人機MQ-9B「シーガーディアン」もドローンです。全長12mもあります。しかし、最近では「ドローン」という言葉は一般的に「複数の回転翼を持つマルチコプター」を示すことが多くなっています。ちなみに、「無人航空機」のことを「UAV」とも言いますが、「ドローン」は通称です。
模型航空機とは何か?
模型航空機は、主に100g未満のドローンやラジコン機を指し、一般的にはトイ・ドローンとも言われています。模型航空機は「航空法」の適用外ですが、「小型無人機等飛行禁止法(ドローン規制法)」には適用され、小型無人機に該当します。
小型無人機とは何か?
「無人航空機」と「模型航空機」を合わせたものが「小型無人機」となります。日本において「航空法」が適用されるのは無人航空機ですが、「航空法・第99条の2」については、模型航空機にも適用されます。また、「小型無人機等飛行禁止法(ドローン規制法)」が適用されるのは、小型無人機(無人航空機+模型航空機)です。
ドローンに適用される航空法・小型無人機等飛行禁止法
ドローンに限定して考えると、日本における「改正航空法」が適用されるのは「100g以上のドローン」です。ただし、「(従来からの)航空法・第99条の2」は「100g未満のドローン」にも適用されます。さらに、「小型無人機等飛行禁止法(ドローン規制法)」が適用されるのは、「100g未満のドローン」+「100g以上のドローン」、つまり、全てのドローンとなります。
これらの分類と法律を理解して、安全かつ楽しいドローン飛行を楽しみましょう。ドローンを趣味として楽しむことは、年齢層や経験に関係なく、多くの人々に喜ばれる趣味です。正しい知識を持って、安全に楽しむことが大切です。